仁川学院中学・
高等学校
中学1年生の国語科の授業時間で、「ビブリオバトル~知的書評合戦~」を実施しました。小学生からおとなまで、誰でも参加できる、本の紹介コミュニケーションゲームです。
ビブリオバトルの公式ルールは4つ。
1.発表参加者が読んで面白いと思った本を持って集まる。
2.順番に一人5分間で本を紹介する。
3.それぞれの発表の後に参加者全員でその発表に関するディスカッションを2~3分行う。
4.全ての発表が終了した後に「どの本が一番読みたくなったか?」を基準とした投票を参加者全員一票で行い、最多票を集めたものを「チャンプ本」とする。
仁川学院中学校では、毎日10分間「朝の読書の時間」で好きな本を読んでいます。また、国語・日本語の授業で「コミュニケーションスキル」の実践に取り組んでいるます。ビブリオバトルでは、その両方を融合させて実践できます。
5分という時間を気にしながら、オススメ本を手に取り、身ぶり手ぶりで紹介。本の内容を一部読んで紹介することも……。
ディスカッションの時間では、質問や感想、プレゼンテーションの補足など、さまざまな言葉が飛び交います。みんな自然と笑顔に。
「せーの!」のかけ声に合わせて、一番読みたくなった本を指さします。チャンプ本が決定!
しかし、これは5人グループでの予選です。
決勝は、学年全員に向けてのプレゼンテーション。心の準備をする間もなく、決勝の舞台に立つことになり、緊張している様子が伝わりました。しかし徐々に慣れてきたようで、聞き手に質問を投げかける発表者もいました。
決勝はiPadを使って投票。結果が即座に集計され、優勝者が決まりました。最後は、今日の活動について、参加する姿勢や気づいたことなどの振り返りをClassiに入力しました。
「他の人の発表を聞いて、読みたくなった」という振り返りがたくさんあり、ビブリオバトルの大きな目標が達成されたようです。
1年間の毎日の取り組みを、一つの成果として体現することができました。
仁川学院中学校では、国語科の授業の中で「コミュニケーション学」を導入しています。
ふだんはアカデミアコース・カルティベーションコースにわかれて授業をしていますが、コミュニケーション学ではコースを混合しグループ活動を行います。
今回は、中学1年生での授業風景をご紹介します。
まずは、与えられた課題に対し、個人で考えます。
次に、グループで話し合い、結論を出します。
ただし、話し合いにはルールがあります。
1.じゃんけんはダメ!
2.多数決もダメ!
3.詳しい人がひとりで仕切るのもダメ!
4.黙っている人をひとりでも放置するのもダメ!
5.必ず全員で納得して決める!
グループ内でしっかり話し合いながら決めること。それがコミュニケーションです。
制限時間を頭に入れながら話し合い中……。
「なんとなく」ではなく「~だから」という根拠がないと、5人が納得することはできません。
しかし、時間が進につれ、少しずつ発言の数が増え、ゴールが見えてくると、表情や動作が変わっていきます。
正解を見ながら、採点。最後は、振り返りをタブレットに記録して提出します。
【生徒の振り返りより】
・もちろん同じ意見もありましたが、自分では思いつかない、まったく違う意見も多く、グループで話し合ったら自分の考え方も変わりました。自分の考えも大事ですが、それを他の人に伝えることが大切だと思いました。
・ひとりで答えを導き出すよりも、グループで「なぜその答えなのか」を考えながら話し合えば、より正解に近づくことができるということを学びました。
なお、10月17日実施の授業体験会でも同様の授業を実施します(小学校5・6年生対象)。グループワークは不安かもしれませんが、ふだん授業を受けている中学生がサポートしますので、心配ありません。ぜひご参加ください。