仁川学院中学・
高等学校

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2018.10.12 ニュース
【中学】園芸プロジェクト「仁川の森」~校内にはどんな植物が?~

《野菜の栽培》

今、仁川の森の畑には、サツマイモ、ダイコン、ニンジン、ハクサイ、ホウレンソウ、カブ、水菜、そして近年日本に入ってきた西洋野菜のビーツと、全部で7種類もの野菜を育てています。多様な野菜を育てることで、種のまき方・育て方の違いなどが比較できます。

8・9月と台風や長雨で何度も大きな被害を受けた畑。一難去ってまた一難、今度は害虫の発生です。アブラムシ、ネキリムシ、ヨトウムシ……。日常なら「きれいだなぁ」と笑顔で眺めているチョウも、畑に飛んできたら害虫扱いです。チョウが作物にとまれば5秒で卵を産み付け、それが孵化してアオムシとなり、せっかく発芽し育った野菜の葉を食べ尽くしてしまいました。

  

これを放置していては、被害が拡大するばかり。胸の痛む思いで、育ってきた野菜を破棄します。抜いたダイコンは少し実ができていました。「先生、見てくださいよ。こんなに育ったのに、もうだめなんですね。もったいない……」と生徒の声。言葉以上に表情から無念さが伝わってきました。

しかし、ここで挫折しません。順調に育っている苗もあります。間引きや追肥をして愛情を注ぎます。また、被害を受けた野菜の跡地には、「今度こそ順調に育ってほしい」という願を込めながら、また種をまきました。3年生のリーダーが畑の状態を確認してから、下級生に役割分担をし、先生方からのアドバイスも受けながら進めました。

《校内植物マップを作ろう》

仁川学院の小学校周辺、中学・高校の間の中庭、仁川教会の周辺には、無数の植物が植わっています。毎日のように目には入っていますが、どんな花や葉をつける植物なのか、ほとんど意識することはありません。まして、植物の名前はほぼ知らない、という人が多いでしょう。

そこで、野菜の手入れと同時進行で、「校内植物マップ」の作成にチャレンジ。各班に1枚の植物の写真と、その植物の別名だけが書かれたワークシートを配布。その別名を手がかりに、パソコンで植物名・英名・原産地・花の咲く季節を調べ、班員でその植物のアピールポイントを考えて文章にしました。

次に、その植物が学内のどこにあるのか、探しに行きました。「あっ、こんなところにあったんだ」という驚きと発見があちこちでありました。

班ごとに、自分たちが調べた植物とともに記念撮影。この写真をワークシートに貼り付け、マップ上の植物があった位置に貼り付けました。

仁川教会周辺はもちろんのこと、校内にも聖書に関連した植物がたくさんあります。よく知られたノアの方舟(はこぶね)のエピソードでは、ノアの放ったハトがオリーブの枝を加えて戻ってきます。それでノアは洪水が終わったことを知ります。オリーブの花言葉「平和」は、このエピソードが元になっているようです。

身の回りの植物を意識することで、いろんな学問と結びつき、視野が広がっていきます。

2018.09.28 ニュース
【中学】園芸プロジェクト仁川の森 野菜のその後・フラワーデザイン

運動会の合同体育があったため、9月7日以来3週間ぶりの「仁川の森」。この3週間の間、台風や長雨が畑にも影響を及ぼしました。

前回植えたダイコンの種は順調に発芽しました。しかし、雨模様が続いたため、土に糸状菌(カビ)が生えました。それを取り除くと、今度はアブラムシが発生。せっかく広がっていたダイコンの葉を食い尽くしました。今日はほとんどのダイコンの苗を抜いて、もう一度種まきをしました。

「仁川の森」としては初めての挫折。作物を育てる難しさを実感。でも、これも大切な経験。3学期に、どうしてこんな被害にあったのか、どうすれば対策が施せるのか、振り返りと分析をする予定です。

また今回は、別の畝に各班が5種類の中から選択した野菜の種をまきました。野菜の種類によって、種のまき方、土のかぶせ方、もみ殻の種類が異なります。3年生の班長に手渡された、種まきの方法のプリントを参考にしながらの作業です。野菜の種類による違いが出てくるので、比較する楽しみがあります。

プランターに種まきしたニンジンは順調です。間引きをしたあと、週末に来るであろう台風からの難を逃れるため、室内へと避難させました。天候不順で畑の作物が思うように育たなくても、プランターなら移動させることで災害を避けられます。

 

室内では、「花の寄せ植え」の第2段。前回は、寄せ植えの基本のレクチャーを受け、どの花を使うか選びました。今回は、色彩について美術科の先生からレクチャーがありました。色の組み合わせによって、見た目の印象が大きく変わります。レクチャーを踏まえて、紙に印刷された花の写真を使い、“バーチャル寄せ植え”。班員で相談しながら、どんな組み合わせで寄せ植えするか、コラージュを作成。36の班が、それぞれ個性あふれる作品を作りました。

「仁川の森」は園芸プロジェクトです。植物を育てる理科的な体験だけでは終わりません。色合わせという美術の要素も入ってきました。そして今後も1~3年の混合班で、お互いにコミュニケーションを図りながら進めていきます。「仁川の森」は、仁川学院を卒業してから役立つ力を身につける、“生きた学び”になります。

2018.09.07 ニュース
【中学】園芸プロジェクト「仁川の森」花の寄せ植え~環境をデザインしよう~

9月4日火曜日、何十年ぶりかの猛烈な勢いの台風が襲来。まだ停電が続いている生徒の自宅があります。仁川学院の畑にも台風は大きな爪痕を残しました。

先週、みんなで愛情込めて移植したキャベツとブロッコリーの苗。支柱にしっかりとくくりつけていましたが、暴風には勝てませんでした。苗が支柱ごと根っこから抜けて、あちこちに散乱。このまま放置していては、苗が腐り、土にも悪影響を及ぼします。苦汁の思いで、苗を処分。畑には、苗の抜けた穴がたくさんでき、虚しさを感じます。

 

 

しかし、勇気を与えてくれるものもありました。種を蒔いたダイコンは、暴風雨に耐えて発芽をしました。また、ニンジンの種を蒔いたプランターは、予め室内に避難させていたため、無傷です。プランターの表面に蒔かれた籾殻に、じっと目を凝らすと、小さな緑色の芽の姿が! 発芽させるのが難しいニンジンですが、1学期の経験が活きたようです。今日は、たくさん発芽したところは間引きをし、逆に発芽の少ないところにはもう一度種を蒔きました。一見、地味な作業ですが、人間が優しく手を掛けることで作物は立派に育ちます。

  

2学期の「仁川の森」は野菜の栽培にとどまりません。「環境をデザインしよう」を合い言葉に、花の寄せ植えに挑戦します。今日は、鉢に入れる土と石の説明から始まり、どのように寄せ植えをすると見映えがいいか、レクチャーを受けました。教える教員も、聞く生徒も、真剣そのもの。

 

そのレクチャーを踏まえて、どの植物を使うかを、1~3年生の混合班で相談しました。決められた予算の中で、植物の写真を見ながら、縦に伸びる花、横に伸びる花、そして垂れ下がるつる草の3種類・合計15品種から選びます。形と色の組み合わせをどうすれば美しい作品ができあがるのか、頭の中でイメージをふくらませました。

仁川学院にはたくさんの植物があります。もしその植物がなかったとしたら……、きっと息苦しい空間でしょう。でも、植物があれば私たちの心に潤いを与えてくれます。

10月の終わりには、生徒達の手で寄せ植えした36個の植物の鉢がずらっと並び、校舎を彩ります。称して「仁川フラワーロード」。保護者の皆さんには、授業参観・懇談でご来校の際に、ぜひ見ていただきたいと思います。ご期待ください。

 

2018.08.31 ニュース
【中学】園芸プロジェクト「仁川の森」2学期はさらに深化します!

歴史的な酷暑の夏休みの間、「仁川の森」では、1学期に植えたサツマイモが暑さにも大雨にも負けることなく、力強く繁っています。そして、新たに2学期の「仁川の森」がスタート。1学期は、ラディッシュを中心に観察記録を残し、生長の様子を考察しました。成功も失敗もきちんと分析して、その経験を活かしての2学期。1~3年生の合同班は、メンバーを一新。まずは、3年生の班長の紹介から。仁川学院では、いろんな仲間と活動に取り組むことで、コミュニケーション力やリーダーシップを磨きます。はじめに班長の紹介がありました。

 

畑には、キャベツ・ブロッコリー・ダイコンの3種類を植えます。ダイコンは1学期に育てたラディッシュの仲間。同じ要領で、種を蒔きます。手慣れたものです。キャベツとブロッコリーは、苗からの栽培。苗を畑に移植するのは初体験。スコップで畑を掘り起こし、苗を移植。そして、支柱にくくりつけます。種まきも苗の移植も、集中力が必要。班長の指示で、役割を分担。残暑の日差しの強い中にも関わらず、時折笑顔を見せています。本物に触れることが、生徒たちの好奇心を刺激しているのでしょう。

 

 

もう1つ、2学期の新たな取り組み。それは、プランターでの栽培です。これからのシーズン、台風などの大雨で畑が水浸しになり、作物に被害を及ぼすことが想定されます。プランターなら、事前に室内に移動させて、その危機を回避できます。まずは、プランターに土を入れるところから。今回は、iPadを使って写真を撮影し、作業と作物の生長を画像で記録します。そのプランターに植えるのはニンジン。作業の方法は、これまでの畑の種まきと同じですが、ニンジンは、とても小さく軽い種で、風や雨に流されやすいものです。だからといって、種を深く蒔きすぎると日光が種に届かず、発芽しません。その微妙なさじ加減が難しいところ。かなり慎重な作業。最後は、保水力を高めるために、上から籾殻をかぶせました。重たいプランターは、2人で協力して運びました。

 

 

単に1学期と同じ作業をくり返すのではなく、難しい作物に挑戦したり、新たな植え方に挑戦したり……。「仁川の森」は、少しずつステップアップしていきます。

2018.06.19 ニュース
【中学】人権学習~いじめについて考えました~

中学校では、先週の6月12日(火)と今日19日(火)の2回に渡り、全学年、ホームルームの時間に人権学習を行いました。

・これって、いじめ?

・いじめられる人の気持ちをとことん考えてみよう!

・いじめからどうやって抜け出せばいい?

・いじめが起こりにくいクラスって、どんなクラスかな?

上記のようなテーマで、話し合いを行いました。

そもそも、「いじめ」とはどういう状態なのかを認識しておくことが大切です。それができていないと、いじめが起こっているのかどうかもわかりません。また、自分はいじめているつもりはないのに、相手はいじめられていると捉えていることもあり得ます。

そして、何よりもいじめの起こらない雰囲気を作ることが大切。その雰囲気を作るために、どんなクラスが理想的なのか、意見を交換して考えました。

いじめというテーマに、みんなで真剣に向き合い、考えを出し合っています。

グループで出た意見をまとめ、他のグループの人と共有できるように書き出します。

「自分たちには関係ないから大丈夫」などと過信せず、自分の周りでも起こりえる事態として、考えることが目標。

この2回の学習が、普段の学校生活へとつながってほしいと願います。