仁川学院中学・
高等学校

2019 年 5月 記事一覧

2019.05.30 ニュース
【中学】1年生アカデミア 理科実験授業をはじめました。

 中学1年生のアカデミアコースの理科の授業では、観察力、考察力を養うことを目的とし、週1回のペースで実験を行っています。

 今日行ったのは、「文章で説明された3つの自然現象を自力で再現する」というもの。各テーブルには現象名と簡単な説明文が書かれた用紙と、実験に必要な材料だけが置かれています。教員からは現象を再現するための方法は一切説明されません。生徒たちは再現する現象が「なぜ発生するのか?」の仕組みを考え、各テーブルで相談しながら何回も挑戦していきます。現象が見事に再現されると合格がもらえ、次の課題に進むことができます。

 今回再現してもらった現象の1つは「ダイラタンシー」。材料は水と片栗粉だけというシンプルなものですが、一定の割合で混ぜ合わされた2つの材料は「ダイラタンシー流体」という物質に変化します。この物体は、一見すると液体のようですが、表面に衝撃が加わると固まり、握ることもできる不思議な性質をもっています。

 生徒たちは、身近な材料が見せる大きな変化に興奮しつつ、限られた時間ですべての再現を成功させようと熱心に取り組んでいました。

 

2019.05.28 学校行事
【中学】野外活動(ネイチャーコミュニケーションキャンプ)3日目

 激しい風雨の音で目を覚ました最終日。野菜がおいしいと評判のバイキングもこの朝食が最後。食後のテーブルは毎回、自分たちで拭きました。自分のことは自分で、というのが野外活動の学びの一つです。

 宿泊棟の部屋と洗面所、廊下などもきちんと掃除し、寝具をきれいに畳みました。施設の職員による点検は見事一発合格! 退所式では、生徒副会長が3日間の学びを振り返り、職員の方に感謝の思いを伝えました。

 淡路島の南端からバスに揺られること1時間、島のほぼ北端にある北淡震災記念公園に到着しました。

 

  まずは、語り部の方に震災の体験を語っていただきました。お話の途中には、当時の写真や動画がたくさん出てきました。倒れたビル、ただ焼けるのを眺めるしかできなかった街、がれきの中から助け出された人……。「“地震が起きるかも”という意識」「地震は防げないが、減らせる」「自分の命は自分で守る」など、震災から得た教訓を教えていただきました。

 講話の後は、野島断層保存館へ。ずれた地層の実物や、震災直後の家屋を見学。最後には、阪神淡路大震災の震度7の揺れを体感しました。

 自分の住んでいるところが、自分の生まれる前に何が起こったのか、お話を聞き、映像や実物を観ることにより、大きな衝撃を受けていました。

 最後は、ここで感じたこと・考えたことを、ワークブックに書き込みました。野外活動直前の理科の授業でも、全学年が地震について学んでいます。その学びと、今日の見学を重ね合わせることで、理解が深まりました。

 家を離れ、仲間と助け合いながら生活をした3日間。教室では学べない「何か」を、それぞれが感じ取ったことでしょう。

2019.05.27 学校行事
【中学】野外活動(ネイチャーコミュニケーションキャンプ)2日目

 夜は涼しい海風に吹かれて熟睡。起床時間は6:00。身の回りを整理します。自分の家ではない、みんなが使う部屋。整理整頓の意識が欠かせません。

 午前中は、カッター研修。一昨年はここ淡路島、昨年は福井の若狭湾。経験豊富な3年生の腕のみせどころです。

 基本的な操作方法、安全面の説明を施設の方から受けたあと、船着き場へ移動。いよいよ出帆です。

 が、その段になって、突然、風が強くなってきました。天気が晴れていても、波が高ければカッター研修はできません。施設の方、そして指揮をされる船長さんが、天気予報や経験をもとに「実施可能」と判断されました。

 沖へ出てみると、想像を超える荒い波が待ち受けていました。過去2年、経験したことのない波が、船の行く手を阻みます。漕いでも漕いでも戻される、方向転換しようとしてもできない……、揺れる船に酔ってしまう生徒も出てきました。

 例年よりも早めに切り上げて帰港。科学が発達し、そこに経験を積まれた方の頭脳を加えても、思っていたとおりにならない……、そんな自然の難しさを改めて思い知らされました。

 

 午後からは、夜のダンス発表にむけて、練習開始。船酔いした生徒たちも、休息を経て、ご飯が食べられるまで回復し、途中から合流しました。本番と同じステージでリハーサル。体育科の教員からアドバイスをもらい、改善を重ねていきます。

 学校で週1回練習し、積み上げてきたものを披露する節目のとき。それが、野外活動2日目の夜、ダンス発表会です。

 

 体はかなり疲れていますが、いざ曲が流れ、ライトアップされると、スイッチが入ります。振り付けを覚えているか、フォーメーションはどうするか、いろいろ考えることはありますが、なによりも一番は楽しみながら踊ること。それが観ている人にも伝わります。

 野外活動のこのダンス発表は、あくまで「中間発表」です。本番は、6月21日(金)午後のダンスフェスティバル。

 1カ月後には保護者の皆さんにも最高のパフォーマンスを見せるために、生徒たちはここからさらに磨きをかけていきます。

2019.05.26 学校行事
【中学】野外活動(ネイチャーコミュニケーションキャンプ)1日目

天気に恵まれた、と言うよりも、恵まれすぎて、5月とは思えぬ暑さが突然襲ってきたため、体調管理に気を遣いながらの活動となりました。

 

まずは、仁川学院の中庭で出発式。一昨日に整列の練習をしていたことで、例年以上のスムーズな集合完了。そして、生徒会長が全員に向けて意気込みを語りました。

活動の拠点となる淡路青少年交流の家には、バスで移動し、お昼前に到着。

入所式では、生徒会の男子副会長が生徒を代表して、3日間お世話になる感謝の気持ちや、こちらで学びたいことなどを、しっかり自分の言葉で施設の職員の方に伝えました。

お昼ご飯は、淡路島の潮風を感じながら、芝生の上で。

研修の1つめは、アドベンチャーラリー。屋外で、3つのゲームに挑戦しました。どれもかなり難解な課題です。知力と体力、そして協働力が必要。ここでは学年は関係ありません。全員がアイデアを出し、コミュニケーションをうまくとることで1つずつ、課題の解決へとつながっていきました。いつもの教室とはひと味違う学びが得られたのではないでしょうか。

「夕べのつどい」では、同じ宿舎を利用している他の団体も集まります。3年生のメンバーがクイズ形式で仁川学院を紹介しました。

  

研修の2つめは、夜のキャンドルサービス。暗やみの中で一隅を照らすキャンドルの灯りとともに、自分を見つめます。各学年2人ずつ、代表者が誓いを述べました。家族や仲間への感謝、自分の将来など……。校長先生の伴奏による歌を全員で歌いながら、思いを共有しました。

そして、1日の振り返り。今日1日の自分を見つめ直し、しおりに書きこみます。そして、それを班員の前で発表。できたこと・できなかったことも、すべて明日への糧。

宿舎には、テレビもインターネットも冷蔵庫もありません。毎日顔を合わせる家族もいません。寝具も自分で準備をします。

先生方は、サポート役。主役は、仁川学院中学生一人ひとり。こういう環境だからこそ、自立心・協働力・コミュニケーション力が培われます。

暑さで少し体調不良を訴える生徒がいました。が、しばらく休息をすると、元気を取り戻しました。

明日の午前中は、カッター研修、午後はダンス練習、夜はダンスの中間発表。今日と同じく高い気温が予想されています。それに負けないくらい、熱い活動で乗りきってもらいたいと願っています。 

 

 

2019.05.24 学校行事
【中学】野外活動直前 最後の確認!

26日(日)から2泊3日で行われる野外活動(ネイチャーコミュニケーションキャンプ)。本番間近の24日(金)、最終確認を行いました。

まずは、速やかに整列するところから。生徒会の風紀委員長と保健体育委員長が一番前に立って、並ぶ位置を指示したり、調整したりします。班は、1~3年生の混合班。班長は、班名の書かれたプラカードを高く掲げて、班員を導きます。班員がそろっているか、班長が点呼。確認できたら、教員に報告。

この流れは、3日間の活動中、何度もくり返されます。今日のリハーサルがしっかりと生きれば、本番でもスムーズに整列できます。

その後は、野外活動のしおりを配布。中を見ながら、説明を聞きます。初めて参加の1年生は、真剣そのもの。また、3年生の副班長が一番後ろに座って様子を見ながら、前にいる後輩たちに優しくアドバイスをします。

全体説明のあとは、ダンス練習。6月21日(金)のダンスフェスティバルに向けて、野外活動の2日目に中間発表があります。中間発表といえど、中学生全員に披露する時間です。

これまでは、ダンスの振り付けを覚えることがメインでしたが、中間発表はステージなので、並び方や演技中の移動などの構成も大切。限られた時間を有効に使い、最終調整が行われました。

一人ひとりが自分の役割を果たし、コミュニケーションを取りながら、実社会に出るための学び・体験をする3日間になることを期待しています。

2019.05.22 学校行事
【中学】ネットモラル研修会を実施しました

5月22日(水)、コルベ講堂にてネットモラル研修会を実施しました。

 

スマートフォンが急速に普及し、本校でも現時点で半分以上の生徒が所有している状況です。便利なツールでありますが、その裏に潜む危険性についてもしっかりと学ばなければなりません。

本校では、毎年講師の方をお招きして講演会を行っています。本日は、NTTドコモの米田様より「スマホ・ケータイ安全教室」と題してお話をしていただきました。

 

動画やスライドなどで、SNSでのトラブルや著作権の問題、スマホ依存症などの実際に起こった事件や被害を紹介していただきました。「安易に書き込みをしない」、「個人情報の流出に注意する」、「ネットの情報を鵜呑みにしない」、「フィルタリングを活用する」、「使い過ぎに注意する」など当たり前のことですが、使っていると忘れがちになりそうなことを再確認しました。

 

これからの令和の時代を生きていく子どもたちは、「スマホを使わない」という選択肢ではなく、どうすればスマホを使って快適で安全に暮らしを豊かにできるかを考えていかなければなりません。今日のこの機会に、今一度その考えを深めていってほしいと思います。

2019.05.18 学校行事
【中学】アカデミア探求 講演会

探究活動は今年度より始動した、アカデミア・特進Ⅱコースで土曜日に行われる授業です。この探究の授業を通して,身近なものに触れ「なぜ?」という疑問を持ち,その疑問を様々な手段で解決し,そこから発展した答えのない問いに立ち向かってほしいと考えています。今年の中学の探究のテーマは「水」です。

4月27日に行われた第1回目の授業では、武庫川の河川敷にフィールドワークに出かけ、オリエンテーションを行いました。

1年を通じて「水」について、様々なことに興味を持ち、疑問を解決していくことが目標です。しかし身近にあるからこそ、まだまだ見えていない・知らないことがたくさんあります。
まずは「水」についての基礎知識を身に着けるため、「水」の専門家の方にご来校いただいて講演会を実施しました。

5月11日は、(株)日水コンの瀬川様・清水様より、水の循環やバーチャルウォーター、水辺の調査の仕方などをお話しいただきました。

 

5月18日には、川崎医療福祉大学の山中教授より、前回の内容を深めた内容と、SDGsについて講演していただきました。

 

このSDGsとは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。2015年に国連サミットで採択されたもので、国連加盟国193か国が2030年までに達成するために掲げた17の大きな目標があります。

その中の一部を取り上げると、「安全な水とトイレを世界中に」「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」「海の豊かさを守ろう」などがあります。そのほとんどが私たちの身近にある「水」に関わってきます。この「水」を考えることで、世界の平和につながっていくということを学びました。

いよいよ次回からは、自分たちで地域の「水」の課題を見つけて解決していきます。

 

2019.05.17 学校行事
【中学】グループ学習を実践中!

仁川学院中学校の授業では、いろんな教科でグループ学習を実践しています。日本語・国語の授業での様子を少しご紹介します。

各自が宿題で解いてきた答えを出し合います。それぞれの答えが違うこともしばしば。

このグループ学習は、班で1つの答えを導くことを指示されています。多数決や「なんとなく」で1つに絞るのではなく、「本文のここにこう書いてあるから」と根拠を出し合います。その結果、みんなが納得できたものが、班の答えになります。自分の意見が採用されたときには「論破できた!」と喜びの声が上がります。

班で決めた答えをホワイトボードに書き込みます。このホワイトボードを全体に提示し、どの班の答えが正解かを検討します。

こちらも、他の班と答えが違っていたときは、「自分の班は、こういう理由でこれが正解と考えた」と根拠を説明します。時には白熱を帯び、意見と意見がぶつかり合います。が、その表情は生き生きとしています。

教員から講義形式で伝授された知識を使って考えること、明確な根拠をもって正解を導くこと、自分の意見を表現できること、他者の意見を受け入れること……、グループ学習にはたくさんの意義が込められています。

このほかにも、生徒が黒板の前に立って問題の解説授業をする教科もあります。

一方的な知識の伝授・受け身の授業にとどまらず、知識の活用・主体的に思考することを大事にしたいと思います。

 

 

 

 

2019.05.17 学校行事
【中学】ダンス中間発表会まであと10日、仁川の森は探究へ

3学年混合班によるダンス練習が始まって1か月。5月26日から3日間、淡路島で実施する野外活動(ネイチャーコミュニケーションキャンプ)の夜に中間発表があります。3年生が班員の前に立ち、自らの進行で開始の礼からスタート。後輩たちの様子を見ながら、丁寧に教えます。

気づけば、中間発表まであと10日。かなり息が合ってきました。自信が出てきて、笑顔もこぼれます。

一方、先週、チンゲンサイと小松菜の種をまいた仁川の森。通常、3日程度で発芽。……あれ? ほとんど芽が見えません。あった!……と思ったら、畝と畝の通路から発芽。水やりで種が流されてしまったのでしょうか。

去年の経験と、自分たちで栽培方法を調べて種をまいたのに、どうしてこのようなことになったのでしょうか。仁川の森の畑の土と、市販されている野菜栽培用の土を比較実験。同じ量の水を注いだ結果は……? 先生が教えるのはここまで。この実験と自分たちの畝の状態から、どこに原因があったのかを班で話し合い、観察ノートに記録します。

 

去年を知らない中学1年生のために、もう一度、仁川の森でつけたい4つの力を確認。農業体験で終わるのではなく、「知識を得る」→「調べる・観察する」→「思考する」→「表現する・発信する」というステップを踏んでいきます。実体験と学びの融合です。

班の畝のうち、半分は自分たちの計画したものとして残し、残りの半分に新たに種をまきました。長年、日本の農業で培われた栽培方法をもう一度学び、実践します。丁寧に種をまき、愛情とともに水を注ぎます。タブレットで撮影して記録。

自分たちの調べ考えた栽培方法と、伝統的な栽培方法を比較することで、さらに学びが深まるでしょう。これからも記録を残し、学院祭での発表を目指します。

 

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