学校行事

【高校】新入生オリエンテーション 2日目の様子

2019.04.11

新入生オリエンテーション2日目は、午前中は琵琶湖グランドホテルにて、午後は比叡山延暦寺でのプログラムが行われました。雨が朝まで残り,比叡山でも昨夜は雪が降ったということで,本日は山歩きのコンディション不良のため,急きょ,2時間をかけて神聖な比叡山の山道を歩く『山内巡拝』は中止となりました。

生徒たちは、6時20分に起床、全員が身支度を整えて、6時50分に全員が集合することができました。素晴らしい集合の秘訣は,昨夜,各部屋で室長さんを中心に,今朝の6時50分の集合に遅れないためにどうしたらよいか対策を立てていたようです。

朝一番のプログラムは,校長先生による「朝の心の時間」です。アッシジの聖フランシスコについて,そして,学院の母体であるフランシスコ修道会と比叡山延暦寺との関係についてなどのお話がありました。

 

午前中は、『生活オリエンテーション』,オリエンテーション合宿前半の,琵琶湖グランドホテルでの『学びの振り返り』,続いて,各クラス対抗の『校歌合唱コンテスト』が行われました(校歌合唱コンテストの金賞は「5組」、銀賞は「6組」、特別賞は「2組」でした)。入学式からまだ数日しか経っていませんが,皆しっかりと歌詞を覚え,堂々と力強く歌っている姿が印象的でした。 そして,午前のプログラムの最後は、午後からの比叡山での「修行体験に向けた心の準備」についての話がありました。琵琶湖グランドホテルでは,生徒同士,また生徒と先生の対話や関わりを通じて学びを深めることが目的でした。しかし,比叡山では,延暦寺の方々のご指導により,修行体験をさせていただきます。つまり,「自分自身と対話する」ことで学びを深め,自分に気づくことを目的とします。生徒たちは,午後から明日にかけての様々な修行体験に期待と不安と緊張が入り混じった表情を浮かべていました。

 

 

 

昼食をいただいた後、ホテルの従業員の方に見送られてバスで比叡山に向かい,宿泊先の延暦寺会館で,開講式がありました。ご住職から「1泊2日の短い期間ですが、修行であるということをしっかり意識し、自分自身と向き合ってください」というお言葉をいただきました。冒頭でも述べた通り,本日は雨による山歩きのコンディション不良のため,代わりに般若心経の写経から修行体験がスタートしました。一文字ずつ丁寧に,喋らずに集中して目の前の写経に心と体を向けるよう,ご住職からのご指導があり,皆,沈黙の中,写経に集中していました。「すぐに集中が切れるようならそれが自分の今持っている集中力なのですよ」という話があり,これが自分と向き合うことであると,皆,納得した様子でした。

  

 

 

 

  

館内では入浴と並行して『行~千日回峰』のVTRを視聴した後,食事作法の指導がありました。千日回峰行とは,比叡山の峰々を縫うように歩き巡る,7年間かけて行われる私たちの想像の域をはるかに超える苦行です。ビデオを見ている生徒たちも,千日回峰行を達成したVTRに出てくる酒井阿闍梨の修行の偉大さに圧倒されたようです。 食事はすべて『食事作法』という修行体験として行います。正しい姿勢で,一切の音を立てず,箸でおかずを取るときも器を左手で持つなど,慣れない作法に戸惑いながらも,「命を頂きます」という心で,沈黙の中,食事をいただくことができました。「音を立てないためにはどうすればよいか,それを工夫して考えることが大切なのです」とご住職より食事作法の意義を教わりました。

 

 

  

本日最後のプログラム「夜の心の時間」では、ご住職から明日体験させていただく坐禅止観について、座り方、姿勢、呼吸、心を整える方法をご教授いただきました。

 

 

新入生オリエンテーションも明日の最終日を残すのみとなりました。明日は、早朝の430分に起床し、5時15分から国宝の『根本中堂』で坐禅の修行体験があります。今日も、大きなトラブルや怪我もありませんでしたが,少し疲れが見られます。無事、2日目のプログラムが終えられたことに感謝しつつ,ゆっくりと体を休め,明日もまた元気な姿を見せてくれることを願います。