仁川学院中学・
高等学校

2018 年 12月 記事一覧

2018.12.08 ニュース
【中学】園芸プロジェクト「仁川の森」 心をこめた贈り物を

10月末に「環境デザイン」として作った花の寄せ植え。全部で36もの鉢は、花を散らしてはつぼみをつけて……をくり返しながら、寒さにも負けず学校の空間を華やかに魅せています。

今回は、その花を活用して、心のこもったを贈り物を作成することになりました。

まずは、寄せ植えの鉢から、花びらと葉を切り取ります。植物を傷めないように、慎重にハサミを入れました。

 

切り取った花と葉を押し花にします。通常は重しを置いて数日間かけて水分を飛ばしますが、仁川の森では科学の力を活用。キッチンペーパーやダンボール、輪ゴムを使い、花と葉を押さえつけて、電子レンジで1分少々加熱。すると、あっという間に押し花が完成しました。

この押し花を台紙に並べてデザインします。花と葉のバランスや色のコントラストなど、学年・クラスを超えた班のメンバーと相談。そして、本などに挟むしおりを1人1枚作成。同じものは1つもない、オリジナリティーあふれるしおりができあがりました。

実はこのしおり、自分が使うために作ったのではありません。

12月17日から始まる中高で始まるクリスマスウィークで、高校1年生が学院近隣の介護施設を訪問します。その際に、施設に通う皆さんにプレゼントする予定です。

どの生徒も、皆さんに使っていただくために、丁寧に作品を仕上げていました。まさに「心のこもった贈り物」です。

自分たちが寄せ植えし、水と肥料をやって育てた花。それを押し花にし、デザインして作ったしおり。生徒たちがたっぷりと愛情を注いだしおりで、施設に通う皆さんに喜んでいただければ、私たちも「和と善」という仁川学院の建学の精神に少し近づけたと喜び合えると思います。

2018.12.04 ニュース
【中学】園芸プロジェクト「仁川の森」2学期の収穫祭!!

2学期期末考査最終日。4日間、教室の机でテスト問題と格闘した生徒たちが、外へ出てアクティブな活動を始めました。

今日は「仁川の森」の成果、野菜収穫です。

台風で苗が飛ばされ、大雨で浸水被害に遭い、害虫に葉っぱを食べ尽くされ……、苗を植えては抜き、また植え直して、と何度もチャレンジしました。今日この日にたどり着くまで、決して楽な道のりではありませんでした。

地面から顔を出しているカブ。大きく葉っぱを広げているのがハクサイ。

森のように繁った水菜の収穫は手応え抜群。

自分で育てたカブは、スーパーで見るカブとは違った姿で見えることでしょう。晴れ晴れした表情がそれを物語っていました。

収穫した野菜は、鮮度を保って持って帰るように、湿らせた新聞紙に包みました。この作業は、1学期にも経験済みで、手慣れたもの。先生方の指示がなくても、お互い声を掛け合って順調に進みました。

実は、「仁川の森」にはもう1カ所、グランドの隅に畑があります。そこには、サツマイモの苗を挿し木していました。最初は水やりをしていましたが、ツルが伸びてからは雨任せ。それでも、根元がどこか見えないくらい、ツルが繁りました。

まずはハサミでツルを切り、根元を探すところから……。結構時間がかかりました。

根元が見つかったら、あとは手探り。途中で折ってしまわないように、慎重に土をかき分け、芋を掘り出しました。

たった1本の苗から、地下にどんどん伸びて、こんなにたくさんのサツマイモが収穫でき、大満足の笑顔。

サツマイモは天日干し。2週間ほど経てば甘みが増すそうです。12月17日からのクリスマスウィークで焼き芋にして食べる予定です。また、地域の方にもおすそ分けできたらな……と考えています。自分たちで育てた野菜を自分たちで食べる、そして、家族や他の人に食べてもらう。その達成感はなかなか得られないものでしょう。

大量の芋のツルは、捨てずに集めて、腐葉土にできないかと計画中です。その腐葉土で来年の畑の土作りができれば、目に見える形で「循環」が学べそうです。

教室では経験できない、自然との関わり。幾多の困難を乗り越えて、それでも立派な実を結んだ野菜の収穫に、生徒たちは大きな喜びを感じ、あちこちから歓声が聞こえてきました。

ネットやバーチャルリアリティーなど現代社会の物質面は進化し続けています。一方で、本物に触れるという実体験は乏しくなっています。

しかし、この「仁川の森」での実体験の成果は生徒たちの表情と歓声、そして今回収穫した作物を見ても明らか。きっと今後の貴重な財産となることでしょう。

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