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【高2】国内 研修旅行の事後学習を行いました

2025.12.15
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12月15日(月)に、東北・北海道研修旅行の振り返りと震災学習のプレゼンテーションを行いました。

国内研修旅行の一日目には、宮城県石巻市を訪れました。語り部さんから震災当時の話を伺い、地震や火災、津波で犠牲になった子どもたちの遺品や大破した車両などを見学しました。門脇小学校では、当時の児童たちが実際に通った避難経路を歩き、震災の記憶を肌で感じ取りました。

そして二日目、新幹線で函館に移動し、生徒たちが就寝しようとした矢先、青森でマグニチュード7.6、震度6強の地震が発生しました。函館でも震度5強を観測し、立っていられないほどの大きな揺れを経験しました。

地震から約一週間が経った今でも、生徒たちにとって地震は記憶に新しいものでしょう。今回の事後学習で配られたワークシートに、生徒たちは思い思いに記入しました。

その後、班での共有・発表が行われました。以下、生徒たちの発表内容です。

・地震が起きたときにまずホテルの部屋のドアを開け、地震の後に何が必要かを即座に調べた。

・揺れが落ち着いた頃に、家族にも地元の避難経路を調べるように伝えた。

・被災した小学校には、理科の実験中の教室や少人数教室の授業があったことから、求められる対応が教室によって違うし、同じ学校の中でも、それぞれの場面で訓練が必要である。

・津波は水ではなく、巨大な質量をもつ凶器であると感じた。

ワークの後、生徒たちは「東北・能登半島・阪神地区など、これまでに起きた地震を風化させないためにどうすればよいか」というテーマでプレゼンテーション作成に取り組みました。

日本では地震が頻発しているため、私たちにとって小さな地震は、ごく当たり前のこととして受け留めがちです。実際、これまで自大きな地震を経験していなかったため、震災教育を受けても実感も危機感もわかなかったという生徒もいました。しかし、翌日に実際に大きな地震を経験した今、生徒たちの防災意識は、スライド資料に如実に表れていました。

各教室でプレゼンを行い代表班を決めた後、体育館に集まり、代表班によるプレゼンテーションが再度行われました。

「ホテルの部屋でもすぐに動けるようにベッドの手元に荷物を置いていたにもかかわらず、実際に地震が起きてからは恐怖で動くことができなかった。学校の避難経路を、地震を経験した自分たちの視点でわかりやすく作り直したい。ニュース番組は人の手で情報が取捨選択されてしまうが、震災遺構は当時の震災の様子をありのままに伝えることができる。」そうした気づきが共有されました。

最後に、教員から総括がありました。今回地震を経験した国内組の生徒たちには、経験していない人たちに防災意識を率先して伝えてほしいという言葉で、事後学習は締めくくられました。

明日16日(火)からクリスマスウィークが始まります。キリストの誕生を祝い、平和を願うと同時に、これから困難に出会うようなことがあっても、どうかみんなで支え合う心をいつまでも大切にしていてください。