仁川学院中学・
高等学校

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2019.04.12 学校行事
【高校】新入生オリエンテーション 3日目(最終日)の様子

新入生オリエンテーション合宿も, いよいよ最終日を迎えました。今朝は,昨日までの曇天模様とは打って変わって,晴れ渡った春らしい気持ちの良い朝です。生徒たちも体調を大きく崩すことなく,無事過ごしています。

 

生徒たちは,修行体験を緊張感を持ってご指導を受けつつも,クラスメイトと寝食を共にすることで,次第にお互いが打ち解けて,いい表情が見られます。

今日の起床時刻は4時30分,集合時刻は5時。まだまだ辺りは暗く,冷え込みの厳しい中ではありましたが,集合時間に誰一人遅れることなく,ご住職の先導の元、厳粛な雰囲気で根本中堂へ向かいました。現在,根本中堂は大改築工事中で,全体が工事のために覆われて,その全容を見ることはできませんが,例年通り,お御堂の中で坐禅止観の修行体験をさせていただけるのは,本当にありがたいことです。厳かな雰囲気の中,姿勢・呼吸・心を整えて坐禅を組みました。隙間なく座っているにも関わらず,物音ひとつ聞こえることなく,坐禅の時間は過ぎていきました。生徒たちは,自分自身の内なる心と向き合う貴重な時間を過ごすことが出来ました。坐禅止観を終えてお御堂から出てくる生徒全員の表情が,スッキリと爽やかであったのが印象的でした。

 

 

 

 

 

 

坐禅のあとは,昨日に続き,朝食として「食事作法」の修行体験を行いました。昨夜の食事作法は,生徒たちの戸惑いと緊張が大きかったのですが,朝食時は,昨夜のご指導で学んだことが少しずつ活かされている様子でした。下の写真は,前日の夕食のものです。

 

各部屋の片づけと荷物移動を行った後,真嶋僧正様からの法話,そして,昨日中止となった山内巡拝の代わりに,徒歩にて,西塔への参拝を行いました。真嶋様からの法話では「仁川学院が比叡山で研修を行う意義」,「比叡山での修行を通した非日常的な体験と,これから3年間の学校生活とのつながり」,そして「感謝の気持ちを常に持ち、何事も当たり前ではなく『おかげさま』という気持ちを持つことの大切さ」についてのお話を頂きました。

 

 

 

 

 

その後は,大水校長からの講話をがありました。大水校長からは,「私たちの呼吸の『ひと息』に神様の“親心”を感じてほしい。皆さんも手を広げて、神様の‟親心”をいっぱい受けてください。」というメッセージがあり, また,アッシジの聖フランシスコをもっとわかりやすく知ってほしいと,聖フランシスコの生涯を描いた映画『ブラザー・サンシスター・ムーン』の内容をまとめたショートムービーを鑑賞しました。

 

 

 

そして,延暦寺会館の最後の修行体験は,食事作法としての昼食です。昨日から続く修行体験を受けて,細かく指導を受けなくても整然と静かに食事をする姿が,生徒たちのこのオリエンテーションでの成果を物語っていました。

2泊3日の新入生オリエンテーション合宿は今日で終了します。しかし,高校生としての生活はまだ始まったばかり…。今回のオリエンテーションで培ったことを今後の高校生活で活かし,感謝の気持ちを忘れず,自分の幸せのために他者を幸せにする行動を積極的に行い,有意義なかけがえのない3年間を過ごしてくれることを願っています。

延暦寺会館を出発してから,クラスごとに撮った集合写真です。

1年1組 

1年2組

1年3組 

1年4組

1年5組 

1年6組

1年7組 

1年8組

 

次の登校は、415日(月)8:15です。 オリエンテーション合宿の疲れを十分に取り、元気な姿で登校してくれることを願っています。

保護者の皆様,合宿に際してご理解とご協力を頂き,ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

 

2019.04.11 学校行事
【中学】新入生オリエンテーション合宿1日目

仁川学院中学校58期生のオリエンテーションがいよいよ始まりました。昨日は緊張で強張っていた生徒たちの表情も徐々に和らいできています。

このオリエンテーションの目標は大きく3つあります。

1つ目は、「仁川学院の精神を学ぶ」。お祈りや学院歌を覚え、キリスト教について認識を深めます。

2つ目は、「中学校生活を知る」。「自分で考えて学ぶ勉強」とは何かを考え、主要科目のノートの取り方や授業の受け方を教わります。また、校内・校外での生活態度を考えてもらいます。

3つ目は、「友達をつくる」。クラスはもちろん、学年全員と会話をして親睦を深めます。そして、与えられた自分の役割に責任を持って取り組み、自分の言動はどうあるべきか、友達や仲間を大切にすることはどういうことかを考えます。

さて、そんな2泊3日目の取り組みの1つ目は窯元「やまの」での立杭(たちくい)焼き・手びねり体験です。

こちらでは、一人1つ、作品を作りました。工房の方が分かりやすく説明してくださり、実演では鮮やかな手業に「おぉ〜」という声と拍手が飛び交いました。柔らかい土は練りやすい反面、形を作るのが難しく、生徒たちは悪戦苦闘している様子でした。粘土はこの後、乾燥→高台作り→素焼き→釉薬→焼成の工程を経て、約1ヶ月後に学校に届けられます。

午前の作業の後はお昼ご飯。肌寒さはあるものの、満開の桜を眺めながら仲良く身を寄せ合ってご飯を食べました。写真を撮ったら再びバスに乗って30分。今日から泊まる「やしろ会館」に到着、入所式では教頭先生からオリエンテーションの目的についてお話をいただき、生徒代表が施設の方に挨拶しました。

ここから先は教務部、生徒部からのルール説明、学院歌練習、英語科と数学科からの説明と続き、オリエンテーションは本格的にスタートしていきます。

午後の部の最後はアイスブレイキング。アイスブレイクとは参加者の不安や緊張を氷にたとえ、その「氷をこわす、溶かす」という意味があります。つまり、初対面同士の1年生が親睦を深めるためのコミュニケーションゲーム。ゲームは全部で3つ。その内2つは声を出してはならず、ジェスチャーだけで意思疎通を図り、課題を達成するというものでした。上手くやりとりが出来ない子がいると、気がついた子がサポートに入ったりなど、自然と”助け合う”行動が見られるようになります。ゲームが終わった頃には部屋の中は笑い声で溢れ、夕食時には賑やかな空間が出来上がっていました。アイスブレイキングは大成功!

入浴と夕食の後は大水校長先生の講話です。お祈りや聖書、聖人の説明と絡めて”神様からのプレゼント”、すなわち、命の尊さについてお話いただきました。時間はすでに夜9時前。睡魔に襲われる時間帯ではありましたが生徒たちは熱心に耳を傾けていました。

1日の振り返り、NIGAWALIFEを記入したら今日の活動は終了です。疲れた様子も見えましたが、明日はハイキングもある2日目です。ぐっすり休んで頑張ってもらいたいです。

 

 

 

2019.04.11 学校行事
【高校】新入生オリエンテーション 2日目の様子

新入生オリエンテーション2日目は、午前中は琵琶湖グランドホテルにて、午後は比叡山延暦寺でのプログラムが行われました。雨が朝まで残り,比叡山でも昨夜は雪が降ったということで,本日は山歩きのコンディション不良のため,急きょ,2時間をかけて神聖な比叡山の山道を歩く『山内巡拝』は中止となりました。

生徒たちは、6時20分に起床、全員が身支度を整えて、6時50分に全員が集合することができました。素晴らしい集合の秘訣は,昨夜,各部屋で室長さんを中心に,今朝の6時50分の集合に遅れないためにどうしたらよいか対策を立てていたようです。

朝一番のプログラムは,校長先生による「朝の心の時間」です。アッシジの聖フランシスコについて,そして,学院の母体であるフランシスコ修道会と比叡山延暦寺との関係についてなどのお話がありました。

 

午前中は、『生活オリエンテーション』,オリエンテーション合宿前半の,琵琶湖グランドホテルでの『学びの振り返り』,続いて,各クラス対抗の『校歌合唱コンテスト』が行われました(校歌合唱コンテストの金賞は「5組」、銀賞は「6組」、特別賞は「2組」でした)。入学式からまだ数日しか経っていませんが,皆しっかりと歌詞を覚え,堂々と力強く歌っている姿が印象的でした。 そして,午前のプログラムの最後は、午後からの比叡山での「修行体験に向けた心の準備」についての話がありました。琵琶湖グランドホテルでは,生徒同士,また生徒と先生の対話や関わりを通じて学びを深めることが目的でした。しかし,比叡山では,延暦寺の方々のご指導により,修行体験をさせていただきます。つまり,「自分自身と対話する」ことで学びを深め,自分に気づくことを目的とします。生徒たちは,午後から明日にかけての様々な修行体験に期待と不安と緊張が入り混じった表情を浮かべていました。

 

 

 

昼食をいただいた後、ホテルの従業員の方に見送られてバスで比叡山に向かい,宿泊先の延暦寺会館で,開講式がありました。ご住職から「1泊2日の短い期間ですが、修行であるということをしっかり意識し、自分自身と向き合ってください」というお言葉をいただきました。冒頭でも述べた通り,本日は雨による山歩きのコンディション不良のため,代わりに般若心経の写経から修行体験がスタートしました。一文字ずつ丁寧に,喋らずに集中して目の前の写経に心と体を向けるよう,ご住職からのご指導があり,皆,沈黙の中,写経に集中していました。「すぐに集中が切れるようならそれが自分の今持っている集中力なのですよ」という話があり,これが自分と向き合うことであると,皆,納得した様子でした。

  

 

 

 

  

館内では入浴と並行して『行~千日回峰』のVTRを視聴した後,食事作法の指導がありました。千日回峰行とは,比叡山の峰々を縫うように歩き巡る,7年間かけて行われる私たちの想像の域をはるかに超える苦行です。ビデオを見ている生徒たちも,千日回峰行を達成したVTRに出てくる酒井阿闍梨の修行の偉大さに圧倒されたようです。 食事はすべて『食事作法』という修行体験として行います。正しい姿勢で,一切の音を立てず,箸でおかずを取るときも器を左手で持つなど,慣れない作法に戸惑いながらも,「命を頂きます」という心で,沈黙の中,食事をいただくことができました。「音を立てないためにはどうすればよいか,それを工夫して考えることが大切なのです」とご住職より食事作法の意義を教わりました。

 

 

  

本日最後のプログラム「夜の心の時間」では、ご住職から明日体験させていただく坐禅止観について、座り方、姿勢、呼吸、心を整える方法をご教授いただきました。

 

 

新入生オリエンテーションも明日の最終日を残すのみとなりました。明日は、早朝の430分に起床し、5時15分から国宝の『根本中堂』で坐禅の修行体験があります。今日も、大きなトラブルや怪我もありませんでしたが,少し疲れが見られます。無事、2日目のプログラムが終えられたことに感謝しつつ,ゆっくりと体を休め,明日もまた元気な姿を見せてくれることを願います。

 

2019.04.10 学校行事
【高校】新入生オリエンテーション 1日目 の様子

今年度より,本校では,これからの時代に求められる学力に沿う形のコースデザインをさらに進めるために,コース改編を行いました。そして,新コース1期生である高校1年生の『新入生オリエンテーション合宿』が,本日から2泊3日のプログラムで始まりました。

1泊目は琵琶湖グランドホテル,2泊目は比叡山の延暦寺会館に宿泊します。

   

 

 

 

初日の今日は,琵琶湖グランドホテルにて、高校生活を送る上での軸となる様々な学びを行いました。

最初に,学びの水先案内として,「アクティブラーニングやタブレット学習,協働学習が,今なぜ求められているのか」という話を聴きました。その後,コースごとに分かれ,『コミュニケーション オリエンテーション』や『チームビルディング』など,協働的な内容も盛り込まれ、皆がお互いに気持ちを向けながら学びを進めていく姿が,とても印象的でした。

カルティベーションコースの『チームビルディング』では,‟ マシュマロチャレンジ ”を行いました。これは,20本のスパゲッティとテープ,ヒモのみを用いて,できるだけ高い塔を作り,最後にその頂上にマシュマロを立てて,高さを競うというゲーム的要素タップリの盛り上がる協働活動です。それまで表情の硬かった生徒たちも,一気に表情に活気が出て,ワイワイと楽しそうに力を合わせて頑張っていました。

 

 

また,コミュニケーション オリエンテーションでは,『哲学対話』を行いました。これは,1つのお題に対して,グループで「私は~と思う。なぜなら~だからです」といいながらテーマの内容を深めていくというものです。「親友は多いほうが良いか?」「良い先生とはどんな先生か?」などのテーマを,皆,一所懸命考えてテーマの内容について互いの意見を共有していました。

 

 

 

校長先生からの『仁川学院オリエンテーション』では、主の祈りやアヴェマリアの祈りをともに唱える練習を行ったのち、学院の7つの‟ 仁川学院訓 ”についてお話がありました。

 

夜の各クラスのホームルーム活動では、自己紹介やレクリエーション等を通じて生徒間の親睦も深まったことでしょう。

 

 

 

本日最後のプログラムである校長先生の『夜の心の時間』では,薄明りの中,心静かに皆で祈り,聖歌を歌い,聖書の言葉に耳を傾けました。入学して間もない生徒の皆さんの心にも,キリスト教的な温かいメッセージが届いたことでしょう。

 

少し風邪症状で体調を崩し気味の生徒もいますが,総じて合宿の1日目を無事に終えることができました。

明日は、午前中は琵琶湖グランドホテルでのプログラムがあり、各クラスで練習した校歌合唱コンクールもあります。また、午後からは場所を比叡山に移し、様々な修行体験を行う予定です。本日は雨天でしたが,明日は良い天気の中,プログラムを進めることができますように…。

 

 

2019.04.09 学校行事
【中学】平成31年度 始業式・入学式を実施しました

4月9日(火)、平成31年度の始業式と入学式を行いました。通学路や中庭にある桜の木は、今日の日のために満開の花を咲かせていました。

登校してきた新2・3年生達は職員室前に貼られた新学年のクラス分けの用紙を確認し、新しい学年の教室へ向かいました。そこでは久しぶりに顔を合わせる友達と、「新しい担任の先生、授業担当の先生は誰だろう」というような話題で盛り上がっていました。
 

 
 
コルベ講堂で行われた始業式では、まず校長先生から新しいクラスメートと新しい担任の先生で協力して、みんなでより良い学校を作っていきましょうというお話を頂き、続いて新任の先生の紹介、そして担任の先生の発表が行われました。

始業式に続いて、入学式が同じくコルベ講堂で行われました。

 

仁川学院の新しい仲間達は、今日から始まる新しい学校生活に期待に胸を膨らませながら登校してきました。
各自クラスを確認し、コルベ講堂前に集合。いよいよ、在校生と保護者が待っているコルベ講堂に入堂です。

 
吹奏楽部員の演奏の中、担任の先生を先導にコルベ講堂へ仁川学院中学校第58回生が入堂しました。ベネディクションの後の氏名発表では、元気の良い大きな返事が返ってきていました。
 
 
校長先生からは、アニメの主題歌の中にある「こんなこといいな、できたらいいな・・・」のフレーズを取り上げて、たくさんのことにチャレンジし、自分でいろんな夢をかなえられる力を身につけて欲しいという話がありました。
また、新入生代表の挨拶では、「人との関りや活動の中で、壁にぶつかりながらも成長する3年間の物語を作っていきたい」と決意が述べられました。
 
入学式の後はクラス毎に写真を撮ったあと、教室で初めてのホームルームを行いました。仁川学院で過ごす6年間の心構えや諸連絡の他に、担任の自己紹介と、新入生に向けてのメッセージが送られました。


新入生は明後日より、加東市方面へ2泊3日のオリエンテーションに出発します。学院歌やお祈りの仕方、学校生活を送るうえでの心得などを学びながら、クラス・学年の親睦を活動を通じて深めていきます。

2019.04.09 学校行事
【高校】新入生校内オリエンテーションを実施しました

平成31年4月9日(火)午後、コルベ講堂にて新入生を対象に、校内オリエンテーションを実施しました。昨日入学式を終えたばかりの新入生たち。まだまだ緊張いっぱいの様子で、午前中の新入生テスト、午後の校内オリエンテーションに臨みました。

講堂ではまず初めに、学年主任よりこれから始まる高校生活への心構えの話があり、校長先生より「τ(タウ)」の祝別をいただきました。「τ」とは、聖人フランシスコが手紙を書く際に最後のサインとして用いていたヘブライ語の最後の文字です。仁川学院ではこの「τ」をピンバッジにし、制服の胸元に着けることになっています。いつでも神様が近くで見守っていてくださるように校長先生より聖水をかけていただき、生徒一人ひとりにこの後のHRにて配られました。

 

続いて、宗教科の教員より、仁川学院を支える宗教についての大切な話がありました。「祈り」とは何か?という話から始まり、朝礼と終礼に唱える「主の祈り」と「アヴェ・マリアの祈り」の解説・十字の切り方を習いました。これから毎日唱えるこの祈り。心を込めて祈ってほしいと思います。

その後は、明日からのオリエンテーション合宿で行う「コミュニケーションOR」の事前学習があり、休憩を挟んだ後、学院歌の練習をして各クラスHRへと戻りました。

いよいよ明日から2泊3日のオリエンテーション合宿のスタートです。今日は早く荷造りをして、昨日からの疲れを癒し、ゆっくり休んで明日からに備えましょう。

2019.04.09 学校行事
【高校】第1学期始業式を実施しました

平成31年4月9日(火)、体育館にて第1学期始業式を実施しました。生徒たちは久しぶりに友人に会って、春休みの思い出を話し、盛り上がっていました。

 

まず初めに、校長より初めの言葉がありました。新元号の『令和』はチベット語では希望 (re ba) という意味もあり、とても前向きな言葉であるので、みなさんも目標をもって前向きに過ごしましょうとのメッセージで、新しい学年の始まりへ向けて気持ちが改めて引き締まりました。

 

続いて新任の先生の紹介、担任・学年団の教員の発表がありました。生徒たちは、これからお世話になる新任の先生方の挨拶に、目を輝かせて聞いていました。

 

続いて新生徒会執行部の任命があり、生徒会長からの所信表明がありました。

その後、生徒部長から、仁川学院生としてふさわしい行動をするために、学校生活や日常生活で周りへの配慮ができる人なりましょうというお話がありました。

 

始業式終了後は、新クラスの教室に移動して、新しいメンバーとの生活に希望を膨らませていました。

 

今日は高校1年生は新入生テストのため、始業式には参加していません。明日からは新入生オリエンテーションで仁川学院における高校生活のあり方やルールを学びます。来週から本格的に学校生活が始まります。今後の生徒たちの活躍を期待しています。

2019.03.23 学校行事
ふくしますスタディツアー3日目(3月23日)

昨晩から少し冷え込んだ最終日。午前中は、南相馬市原町区に移動し、一般社団法人 あすびと福島 にて、「ふくしま食べる通信」編集部の高校生との交流を行いました。

 まず、一般社団法人あすびと福島 代表理事 半谷 栄寿さんより、南相馬市初のソーラーパネル、そして、水力発電について体験しながら学びました。

その後、元東電役員だった半谷さんが人材育成に携わるようになる経緯を語っていただきました。「ふくしま食べる通信」編集部の生徒たちの動機の変化から、「好き」を動機に物事に取り組めば、しんどくても諦めることは少ない、だからこそ、好きなことを一生懸命に取り組んで欲しい。そして、それが社会に役立つことならとても素敵なことだと思いを語っておられました。

その後は、福島の高校生を交えて、ワークショップを行い、この3日間で見て、聞いて、感じたことをお互いに共有し、また、これから考え続けたいテーマを書き出しました。そこから、「人と人とのかかわり」「原子力と私たち」「災害前後の対策」「私たちの未来」「食や風評を切り口として自分自身の生活に向き合う」の共通テーマのグループに再編し、その中で今後大切に考えていきたい内容をさらに深堀していきました。

最後の発表では、「将来、どれだけAIや機械が発達しても、人を救うのは人」「放射能の正しい知識を知って、正しい共存の形を考えていかなければならない。」「日本は外しか見てない、内側を見ていないから、いつまでも被災後の様子が変わらない。もっと災害後のことを考えたい。」「復興の定義は人それぞれで定義してはいけない。」「正しい情報を判断する力が大切、当たり前は一人ひとり違うけど、その当たり前に感謝し、大切にしたい。」「自分自身の生活は比較するものではない、生きて食べれることに感謝したい。」「復興とは、人が楽しく過ごせる街づくりのことで、終わりのないものである。」などこの3日間で感じたこと、学んだことを生徒たちの言葉で語ってくれました。

感じ方も考え方もバラバラな、ほとんどコミュニケーションもとったことのない両校の生徒たちが、共に過ごし、同じものを見て、聞いて、意見を交流させていく中で、教員が予想していなかったまとめや意見を生み出していきました。さまざまな研修で講師の方々か伝えられた「人と人のつながりから生まれる力」とはこういうことではないのかと考えさせられました。

最後に、今年度の学院祭にて中学3年生が取り組んだ福島県物品販売の利益を本校を代表して有馬孝太朗くんより「ふくしま食べる通信」編集部の高校生へ寄付させていただきました。

この3日間の旅では、生徒たちの一部に線量計を携帯してもらっていました。3日間の累計線量は、5.313マイクロシーベルトでした。胸部レントゲン撮影で受ける線量0.1ミリシーベルトをはるかに下回る数字であったことを報告させていただきます。

この濃厚な3日間の体験が参加した生徒たちが未来と向き合う糧となり、各自がこれからの3年間でほんとうの自分の生き方を問い続けて欲しいと思います。今回、お世話になりました福島県観光交流課佐藤良作様、公益財団法人福島県観光物産交流協会 大関秀樹様、フィールドパートナー 常世田隆様、前川直哉様をはじめ、関わっていただいたすべての方々に厚く御礼申し上げます。